• 東洋大学オーストリアゼミ

ホーム ドイツ語掲示板 ドイツ語質問箱 初歩的でごめんなさい。

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  • #297 返信

    パスカル。

    あの、《貴方》という意味のSieという人称代名詞が、三人称単数ではなく、複数形の方のsieから、転用されたという話を聞きました。活用も(多分)複数形のsieと一緒ですよね?

    このように転用されたのはなぜなのか、教えていただけますか?

    何となく直感では、直接的に指されると緊張するからかなぁ、と思いますが…。ドイツ語を始めたばかりなので、質問自体がおかしかったら、ごめんなさい。よろしくお願いします。

  • #298 返信

    tmasa
    キーマスター

    こんにちは。返信が遅くなりました。ご質問に対しまして分かる範囲でコメントいたします。

    > 《貴方》という意味の Sie という人称代名詞が、三人称単数ではなく、複数形の方
    > の sie から、転用されたという話を聞きました。
    > 活用も(多分)複数形の sie と一緒ですよね?

    そうですね、これは多くの言語で見られる現象だと思いますが、【敬称】は三人称から転用されることが多いです。日本語の「あなた(貴方)」というのも、「向こう」を指す「山のあなた」に見られるような“あなた”が派生したものであるという説が有力です。イタリア語でも、敬称(2人称)の人称代名詞 Lei や Loro は、動詞の変化は3人称の扱いになります。
    諸説ありますが、「敬称」を使う相手は、自分から見れば“(心理的な)距離のある人”という気持ちが働くことと関係していて、“「三人称的な」向こうの人”という表現がなされることが多いようです。
    ドイツ語の【敬称】の Sie《貴方》も、三人称複数形の sie からの転用であるという説が一般的です。なお、同じ三人称でも、単数形の sie ですと、単数だけにそれが指示する対象が特定されます。(生物学的な)女性か、または女性名詞の個体を指します。それに対して複数形であれば、特定個体を指さず、“遠くにある存在”というように輪郭をぼやかすことができます。たとえば、
    Am kommenden Sonntag findet in Kobe eine Kunstausstellung statt.
    Sie zeigen ihren Besuchern …..
    「次の日曜日、神戸で芸術作品の展覧会がある。そこでは…が展示される」
    における sie はその展覧会の開催者(や作品の出品者も含む?)を指しますが、誰かを特定する必要はありません。この辺の部分と関係があるのではないかと思います。活用その他はすべて三人称複数の sie と同じで、違いは最初を大文字で書くことだけです。

    > 何となく直感では、直接的に指されると緊張するからかなぁ

    上述の説が正しいとすると、“遠い存在として表現し、遠まわしに言う”という点で、この直感も同じところに根っこがありますね。

返信先: 初歩的でごめんなさい。
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