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    • #16495 返信
      kensyouta

      ある記事の中に出てきた文の関し、教えていただきたく、お願い申し上げます。

      記事の内容は、「日曜営業を巡る教会・労働組合側対商業連盟の争い」でして、商業連盟HEDは、日曜営業の機会を増やすために、連邦憲法裁判所へ違憲抗告を申し立てたいと考えています。そして「Hintergrund fuer eine moegliche Verfassungsbeschwerbe des HDE sind Gerichtsentscheidungen auf Landesebene ,die aus Sicht des Verbands den rechtlichen Rahmen zu eng auslegen.」と続いています。

      質問1 このドイツ語文の主語はHintergrundですか、それともGerichtsentscheidungenでしょうか。そして、なぜ,その語を主語と考えるべきなのか、理由を教えてください。

      質問2 上の文冒頭のHintergrundが、(複数なら分かるのですが)単数なのに、無冠詞である理由を教えてください。お薦めいただいた文法シリーズ3 42頁に、抽象名詞が量のニュアンスを帯びるときは不可算名詞であるから無冠詞となる旨の記載があります。これが、Hintergrund無冠詞の理由でしょうか。そして、他にも、何か理由があるのでしょうか。

      質問3 質問2に関連して、基礎的なことを伺って恐縮ですが、不可算名詞に不定冠詞が付かないことは分かるように思うのですが、定冠詞が付かない理由が分かりません。教えてください。

      質問4 上のドイツ語文は、以前に教えていただいた「主語と主語補語間の数が不一致の文」の一例です。述語動詞がsindになっている理由は、主語と主語補語のどちらか一つが複数だからだと考えて良いでしょうか。そして、このsindは、Hintergrundが抽象名詞であることと、何か関係があるのでしょうか。

      お忙しいところ申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

    • #16497 返信
      tmasa
      キーマスター

      質問1 このドイツ語文の主語はHintergrundですか、それともGerichtsentscheidungenでしょうか。そして、なぜ,その語を主語と考えるべきなのか、理由を教えてください。

      動詞が sind ですので、文の主語は Gerichtsentscheidungen であると考えるのが自然です。

      質問2 上の文冒頭のHintergrundが、(複数なら分かるのですが)単数なのに、無冠詞である理由を教えてください。

      動詞 sind が複数形ですので、ein Hintergrund / der Hintergrund とすると数のミスマッチになります。かといって、Hintergründe としてしまうと意味が変わります。

      Gerichtsentscheindung A が Hintergrunde A’(たとえば形式面)
      Gerichtsentscheindung B が Hintergrunde B’(たとえば内容面)
      のように、Entscheidung の数だけ、Hintergrund にも数があれば複数形でいいですが、ここでは Gerichtsentscheidung がいくつかるかわかりませんが、いくつあろうが、それらがセットで一つの「背景」を成している、わけですので、Hintergrund としては1つです。ですが、数のミスマッチを誘発しますので、ein も der もつけられません。

      この Hintergrund は、いわば形容詞のような、属性を表すようなものに近くなっていると思います。Ich bin Student. の Student が単数形の無冠詞なのと似ています。この Student は「学生である」という属性を表しており、Ich bin 20 / jung / groß. などのような形容詞と似た働きをしています。この文 Gerichtsentscheidungen sind Hintergrund. というのも、これに極めて近い気がします。

      質問3 質問2に関連して、基礎的なことを伺って恐縮ですが、不可算名詞に不定冠詞が付かないことは分かるように思うのですが、定冠詞が付かない理由が分かりません。教えてください。

      不可算名詞は、そもそも「ここからここまで」と切り出せないため、定冠詞もつきません。定冠詞は、その文脈において切り出された対象を指します。ショーケースにケーキがいっぱい並んでいて、これとこれ、というように指し示す対象を取り出す・切り出しているのが定冠詞です。光のスペクトルのようにここからここまでの黄色の光、というように切り出せばまだわかりますが、光は普通は切れ目無く取り出せません。

      Hast du Zeit? とはいえますが、Hast du die Zeit? とは言えません。die Zeit だと「切り分けた」ものではなく、時間という概念を指します(Die Zeit vergeht schnell. のような文)。

      質問4 上のドイツ語文は、以前に教えていただいた「主語と主語補語間の数が不一致の文」の一例です。述語動詞がsindになっている理由は、主語と主語補語のどちらか一つが複数だからだと考えて良いでしょうか。そして、このsindは、Hintergrundが抽象名詞であることと、何か関係があるのでしょうか。

      はい、Hintergrund が抽象名詞であることがポイントだと思います。

    • #16498 返信
      kensyouta

      特に、質問2と3について詳しく分かりやすくご説明いただき、ありがとうございました。「このHintergrund は、いわば形容詞のような、属性を表すようなものに近くなっている」とのご説明は、抽象名詞の抽象性と形容詞の表す属性との親和性から頷けました。恐らく、そこまで言うのは無理なのでしょうが、この点は、この主語が Gerichtsentscheidungenだと考える一助にもなるかもしれないなと感じました。そして、Hast du Zeit? の例も分かりやいと思いました。スッキリしたように思います。どうもありがとうございました。

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